「DX」と「AI」は、何が違うのか
この2つはよく並べて語られますが、別のものです。ここが混ざったままだと、何を検討すればいいのか決まりません。
仕事のやり方そのものを変えること
紙をやめる、同じ内容を二度入力するのをやめる、といった「段取りの作り直し」です。
そのための道具のひとつ
文章を書く、要点をまとめる、内容を仕分ける。人がやっていた作業の一部を肩代わりします。
つまり、AIを入れることがゴールではありません。仕事の段取りが変わって、はじめて時間が減ります。
「AIを導入したが、結局使われずに終わった」というお話をよく伺います。その大半は、道具だけ入れて、段取りを変えなかったケースです。逆に言えば、段取りさえ整えば、道具は高価なものでなくても構いません。
中小企業で、実際に効くのはこの4つ
できることを並べればきりがないので、和歌山・近畿の事業者様と実際にお話ししてきた中で、特に効果が出やすかったものに絞ります。
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書類を作っている時間
見積書、請求書、案内文、報告書。過去のファイルを探して、日付と金額を打ち替える——この作業は、まとめて減らせます。実際のご支援では1件あたり20分の短縮という実測値が出ています。
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探している時間・確認している時間
「あの件どうなってたか」を思い出す時間、抜け漏れがないか確かめる時間。散らばった情報を集めて並べ直すだけで、1日あたり1〜2時間が浮いた例があります(事業規模によります)。
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引き継げないまま残っている仕事
ベテランの頭の中にしかない手順。本人に30分ほど喋ってもらい、それを録音するだけで、手順書の下書きができます。書いてもらおうとすると止まりますが、喋ってもらうなら進みます。
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判断する前の、下調べ
長い資料や制度の案内を読む時間です。要点を先に出させてから、自分は判断だけに集中する。ただし最終確認は必ず人が行ってください。AIは事実でないことを答える場合があります。
何から始めればいいか
多くの会社がつまずくのは、最初から全部やろうとするからです。順番はこの3つだけで十分です。
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1
1つだけ選ぶ
繰り返し発生する / 毎回それなりに時間がかかる / 間違えても大事にならない。この3つ全部に当てはまる作業を、1つだけ選んでください。3つ目が特に大事です。
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2
2週間だけ試す
他には広げません。うまくいかなくても、2週間で失うものはありません。
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3
何分減ったかを記録してから、次へ
感覚ではなく数字で。減っていれば次の作業へ、減っていなければやり方を変えます。1つずつ進めるのが、結局いちばん速い道です。
よくある失敗、3つ
全社に一斉導入する
使い方が定まらないまま人数だけ増えると、質問に答える人がいなくなります。まず1人か2人で回し、型ができてから広げる。これが最短です。
比べているうちに、始まらない
ツールの比較検討に何か月もかけてしまうケースです。最初の1つは無料で試せるもので構いません。触ってみないと、自社に合うかどうかは分かりません。
「禁止」してしまう
いちばん危ない対応です。禁止すると、隠れて使うようになります。会社が把握できないまま顧客情報が入力され、事故が起きるまで気づけません。必要なのは禁止ではなく、ルールです。
危険性は、先に知っておいてください
便利な面だけをお伝えするのは不誠実なので、はっきり書きます。AIには、次のような危険があります。
- 事実でないことを、自信満々に答える。数字・日付・法令・補助金の要件は、必ず元の資料で裏を取ってください。
- 入力した情報が、社外に出ている場合がある。無料のサービスでは、入力内容が学習に使われることがあります。お客様の個人情報や取引先の単価は入力しないのが基本です。
- 責任は取ってくれない。採用・値付け・契約といった判断は、必ず人が決めてください。
逆に言えば、「大事な情報は入力しない」「事実は裏を取る」「決めるのは人」——この3つを守れば、危険のほとんどは防げます。社内に配れるチェックリストの形にしたものを、資料の中でご用意しています。